患者さんとのコミュニケーション

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看護師悩み

[Question]

私は看護師をしている者です。確かに、患者さんから「ありがとう」と言われると嬉しいです。看護師をやっていてよかった、と思う瞬間です。

でも、悩む時間の方が多く、技術の未熟さや、患者さんとのコミュニケーションの能力の低さに悩んでいます。こんなことで看護師を続けていいのだろうか、と思うのです。

皆様は、こういう悩みをお持ちではないでしょうか。私は、看護師には向いていないと思い退職を考えていますが、どうでしょうか。アドバイスをお願いします。

[Answer]

看護師ならば、誰でも質問者さんの様な壁に突き当たるものです。そしてその壁を越えても、また数年経つと眼の前に別な壁がそびえているものなのです。

質問者さんは看護師になられて何年ですか。私は、25年以上も看護の職をやっています。私は、看護学生の頃から、看護師には向いていない、と思っていました。

やり始めたことなので免許は取るけれど、看護師の仕事はしない、と決めていたのです。それがもう、25年も看護師をしているのです。そして、今でも自分の未熟さにがっかりしています。

私は、この年になって初めて緩和ケアに携わることになりました。ある程度のことは知っているつもりでしたが、その考えが打ち崩されるような体験をしました。とても救われたのは、患者さんの心のケアと同時に、スタッフの心のケアを考えなければならない、と仲間が思ってくれていたことでした。

看護は命を預かる厳しい職業です。でも、看護師という職業は特別なものではなく、誰にでも出来る仕事なのです。看護師は、決して特別な人間ではありません。

他の人よりも生まれつきコミュニケーションが上手いというわけではありません。精神的に勝っているわけでもありません。どこにでもいる普通の人なのです。その証拠に私も看護師を続けているのです。

長い人生ですから、一度退職をして、じっくりと考えるのも悪い事ではないと思います。でも、挫折した気持ちで退職するのは止した方がいいでしょう。今の壁を越えてから辞めた方がいいと思います。その方が、悩んだことが糧となるはずです。

質問者さんの傍に、話を聞いてくれる先輩はいませんか。もしいらっしゃるなら、その方に悩みを打ち明けて見てはどうでしょうか。質問者さんの気持ちを率直に話してごらんなさい。

看護師なら誰でも、壁にぶつかって悩んだ経験を持っています。きっと、壁を越えるヒントになるアドバイスが聞けると思います。
私の場合も、何人もの先輩に話を聞いてもらいました。いろいろなアドバイスを受けました。

そして結局、この仕事が好きだ、と言えるようになるまでに15年かかりました。そして今では天職だと思っています。この仕事に向いているかいないかではなくて、この仕事が好きでやりがいがあるから続けるのだ、という考えで職場へ出ているのです。

看護師というのは大変な仕事です。でも、患者さんから「ありがとう」と言われると、本当に嬉しいものですよね。その嬉しさが分かる質問者さんは、それだけでもう看護師を続ける資格があると思います。もう少し頑張ってみて下さい。きっと、看護師が大好きだ、これが私の天職だ、という日が来ます。

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