新年度スタートして、約3ヶ月以上が経ちました。
新人看護師のみなさま体調は崩されていませんか?
習得すべき知識や技術がたくさんある中、夜勤業務もスタートした頃かと思います。
夜勤がスタートし、一番最初の技術の難関は、
「朝の採血がスムーズにできない。」
「採血の人数も多いし、なかなか採血がとれなくて難しい患者さんもいて、朝の申し送りまでに業務が間に合わない!」
採血に関わる問題ではないでしょうか?
血管がでていなくて採血が難しい人の採血もできるようになりたい!
採血の人数が多くても時間通りに終わらせて、朝の申し送りに間に合うようにしたい!
どうやったら採血って上手になるのかな?
そんな悩みを抱えている新人看護師さんへ!
看護師経験10年以上の著者が、
新人看護師必見!学校では教えてくれない採血の技について今日はご紹介したいと思います。
技よりも大切なことについての確認です。
まずは事前準備を入念にしましょう。
1つ1つの作業をスムーズに終了させるためには、準備物品が不足していたら話になりません。
夜勤の採血は人数も多いので、ゴミを仕分けする袋や止血用のテープ、これらの準備は整理されていますか?
一緒に夜勤に入られている先輩看護師さんの事前準備はどのようにしているのかよく観察してみましょう。
手技の習得段階では作業行程に時間がかかるので、事前にできる準備は入念にしておきましょうね。
さて、本題です。
20代や30代の健康な男性も採血ができない!そんな方法はここでは省略しますね。
もう一度教科書や学校で復習してみましょうね。
「自信をもって穿刺できる血管がない!」
そんな時の大前提ルールは、
「自信を持って穿刺できる血管に近づけましょう!」
です。
もう少し詳しく具体的に説明していきますね。
一般的に穿刺で選びやすい血管は、
・弾力性のあり太い血管
・色が違う視覚で確認できる血管 です。
一方反対に穿刺が難しい血管とは、
・弾力性のない細い血管
・視覚で確認できない血管 です。
穿刺が難しい血管しか見つからない時は、
技1.ホットパックで血管をあたためる、血管をさわったり軽く叩き、血管を浮き上がらせる。
この技は、みなさんすでにご存知な方も多いかと思います。
新人看護師さんも、もしかしたら先輩看護師さんに聞いて方法を取り入れているかもしれませんね。
まだ試されたことがない方は試してみてください。
それでも・・見えない・・わからない。あると思います。
技2.駆血帯を2本使ってみましょう。
50代~60代の女性でやや肥満傾向にある患者様へとても有効です。
弾力はあるのですが、血管が見えにくいことで自信がない場合があります。
その時には、上腕の2箇所を駆血してみましょう。
血管が見えやすく穿刺しやすい状態に近づきますよ。
あたためてみたけれど、
肘のところの血管がどうしてもわからない・・
手の甲なら何とか穿刺できるかもしれない・・だけど難しそう。
技3.思い切って洗面器に温かいお湯を張りしばらく手を入れてもらいましょう。
ホットパックではなかなか血管が浮き出る状態になるまで時間がかかることが多いです。
そんな時は、お湯につけて時間をかけてあたためてみます。
準備に時間をかけることで結果的に穿刺が容易となり、時間が短縮できるということもよくあるケースです。
技4.皮膚のシワをしっかり伸ばすように親指で固定しましょう。
血管はうっすらと見えている、だけどなかなか採血できない。
こういったケースは75歳以上の高齢者の場合が多いです。
老化に伴い、皮膚も血管内の弾力も弱い。
穿刺の手技で左手の親指の固定はかなり重要です。
しかし新人時代はこの固定がとても難しいんですよね・・
そんな固定ができずに悩んでいる方へ
裏技1.テープを使い皮膚を伸ばす状態をつくりだしましょう。
たるみのある皮膚を伸ばしたような状態をテープを使って作り出します。
固定が上手にできない時期は有効です。
また認知症で穿刺する際に痛みで手を動かしてしまう可能性がある時には
固定が肝ですので、そんな時にも有効です。
いかがでしたでしょうか?
今回は4つの技と裏技1つをご紹介させていただきました。
組み合わせることで更に有効な技になるかもしれません。
採血技術は、基本的看護技術の1つです。
この技術に自信がつくことは、看護師としての自信にもつながると思います。
新人看護師さんは看護技術経験が絶対的に不足しています。
それは、誰もが通る道です。
怖そうにしているあの先輩も・・採血が刺せない時代がありました。
もちろん、著者もその一人です。
新人看護師さんのあなたが持っている笑顔や若さや元気は患者さんの力になります。
これはベテラン看護師にはない、採血技術の経験不足にも勝るもの、爽やかな朝を迎え今日1日を療養するエネルギーとなります。
「採血が少しでも上手になりたい。」
「安全で安楽な技術を提供できるようになりたい。」
その優しさや思いやりからくる行動は、確かな技術や知識につながっていきます。
少しずつ、無理をせずに、あなたのペースでステップアップしていってくださいね。
]]>各病院、施設で勤務を始めた新人看護師さんは期待や不安いっぱいの中、新しい白衣に袖を通していることでしょう。
その初々しい姿を見るたびに、自分自身も新人だった頃を思い出し、初心を忘れず頑張ろうと気持ちになります。
新しい仲間を迎えるのは本当に嬉しいことではありますが、大変なのは新人看護師の教育です。どこの施設でも色々と試行錯誤しながら取り組んでおられると思います。
私もこれまで新人看護職員教育に携わり、たくさんの新人看護師と関わってきました。
人が違うので、当たり前ではありますが、毎年違った問題にぶつかり、人を育てる難しさを痛感してきました。
そんな中で今回は新人看護師、また教育担当者が最初にぶつかる壁、「リアリティショック」についてまとめてみたいと思います。
平成22年4月より、厚生労働省は新人看護職員研修についてのガイドラインを制定し、その内容を「努力義務目標」として法改正を行いました。
新人看護師に対してガイドラインに準じて、ある程度共通した内容で質の高い教育を行うことを目的にしています。
看護師の教育を法律で定め、国を挙げて取り組むという事は大変素晴らしいことではありますが、この改正の裏には新人看護師の離職率が大きく関係しています。
平成19年度の看護師国家試験では46,000人の新人看護師が誕生しましたが、1年以内の新人看護師の離職率は「9.2%」となっています。
約4,200人の新人看護師が1年以内に離職している計算になります。
この事態に危機感を感じた日本看護協会、厚生労働省はその離職の状況、離職理由などを詳しく分析し、教育体制の充実を目標として、ガイドラインの制定を行いました。
努力義務目標となって以降、各施設ではそれまで以上に新人看護師への教育体制を行うこととなりました。年間を通しての計画、実施後の報告、申請を行えば、新人教育に対してかかった費用に対しての補助金を受け取ることもできます。法改正後の新人看護師の離職率は年々減少傾向にあります。
多くの新人看護職員が離職してしまう原因は一体何なのでしょうか。
日本看護協会が200床以上の病院を対象にアンケートを実施しています。
その結果では新人看護師の職場定着を困難にしている要因として、最も多かったのが「基礎教育終了時点の能力と現場で求める能力とのギャップが大きい」と答えた施設は76.2%と一番多く、次に「現代の若者の精神的な未熟さ弱さ」が72.6%となっています。これはあくまでの病院側の回答であり、新人看護師の回答ではありません。
幸いな事に私が担当した新人看護師が離職したことはありませんでしたが、新人教育においてまず注意しなければいけないと感じているのは、入職後初期の段階で直面してしまう問題。「リアリティショック」です。
学生生活を終え、国家試験を合格した新人看護師達は大きな目標と理想を胸に抱き、看護師としての生活をスタートさせます。もちろん自分自身が新人であるという事は理解していますが、実際の臨床の現場で自分の無力さや知識不足を実感することにより、抱いていた目標や理想を大きく否定されてしまう事態に直面します。
理想と現実とのギャップを目の当たりにし、精神的なショックを受けてしまう。これが「リアリティショック」です。
このリアリティショックですが、一度は必ず経験する問題です。
特に理想やプライドが高い新人看護師には大きな問題となってしまいます。
臨床の現場では業務と看護を両立しなければなりません。学生時代は看護のみに取り組み、こんな看護がしたい、こんな看護師になりたいという理想を抱きながら、国家試験合格と同時に、臨床という過酷な大海原に新人看護師はたたされます。
様々な事を経験する中で、理想と現実のギャップを体験することになります。理想や目標がなければ看護師は成長できませんが、新人看護師にとってはその理想や目標が最初の障害になってしまうことがあるのです。
もちろんこのリアリティショックは新人看護師に限った事ではありません。すべての新社会人にその危険はあると言えます。
現在での新人看護職員教育の原則は、教育担当者だけの教育ではなく、部署、看護部、病院(施設)全体での取り組みを目標にしています。
特に教育担当者に関しては、事前の研修、準備を行い、新人看護師同様に様々な理想や目標をもって新人看護師を迎えます。そこにもリアリティショックの危険性が潜んでいます。
個人差はもちろんありますが、新人看護師と実際に向き合い、教育していく中で、自分の思い描いていたプランで進まない、成長に時間がかかるなどの予定とは違う状況に陥った場合、教育者側にもリアリティショックが発生してしまうことがあります。
教育担当者側のフォローもしっかり行わなければ、こちらが退職してしまうという危険性もあるのです。
ある資料によれば新人看護師のリアリティショックを引き起こす原因は7つのギャップに分類されるとされています。
いかがですか?これらのギャップを取り除けば、新人看護師のリアリティショックは防ぐ事ができるのです!
しかし、実際にこのギャップ無くすことは不可能です。
原因となるギャップを取り除けば、リアリティショックは防ぐ事が出来るかもしれません。しかしながら、そのギャップを取り除くことは不可能です。
では、どうすれば良いのでしょうか。
まずはリアリティショックを理解することからはじめる必要があります。
決して避けて通れないリアリティショックを、新人看護師、さらに教育担当者、そして新人教育に携わるすべての人が理解し、向き合う事が大切です。
私は新人入職時のオリエンテーションや集合教育の時や教育担当者への研修の時に、必ずこのリアリティショックに関しての説明をします。理想と現実にはギャップがあるという事。でも理想や目標を持たなければ、成長できないという事を伝え、必ず訪れるその時の為に事前に準備させます。
そして新人はそのリアリティショックを乗り越えなければなりません。もし一人で乗り越えられなければ、同じ新人看護師や教育担当者、リアリティショックを理解している人達と一緒に乗り越えていけば良いのです。リアリティショックは新人看護師にとって最初に直面する壁ですが、必ず乗り越える事の出来る壁であると言われています。
その壁を乗り越える為に、自分自身がスキルを磨き、知識を身に付けることが、結果的に自分を成長させてくれるきっかけとなることにもつながるのです。
こんなはずじゃなかったと、今実際にリアリティショックに苦しんでいる方もいるかもしれません。しかしそれは誰もが通ってきた道です。そして多くの人がちゃんと乗り越えてきた壁でもあるのです。
自分自身が思い描く理想の看護師像を思い出してみてください。
次にそこに到達するまでに何をやらなければならないのか、何が足りていないのかを見つめなおしてみてください。
最後に具体的に目標決めて、到達するための覚悟をもってください。覚悟を決め、前に進むことが出来れば、リアリティショックは必ず乗り越える事ができます。
簡単な様で複雑で、複雑な様で簡単なリアリティショック。皆さんの周りにいる新人看護師さんは大丈夫ですか?
※引用参考文献
日看管会誌Vol9,No1,2005
新人看護師のリアリティショックの実態と類型化への試み
http://janap.umin.ac.jp/mokuji/J0901/10000096.pdf
]]>